意外にゆるい?自己破産申請時の提出書類
自己破産の申立てをする際、実際に裁判所へ提出する申立書は弁護士事務所で作成してもらえます。といっても、それは弁護士に委任していることが大前提ですが、自己破産に踏み切るには債権者に通達が行くわけですし、督促を止めてもらうにも弁護士を介入させるのが一般的でしょう。
申立てに必要な書類については、もちろん本人が用意するわけですが、意外にゆるいと感じたのが家計簿です。これは、裁判所(判事)や弁護士事務所によって多少の違いはあるとは思いますが、割とざっくりしています。
家計簿とは家計費に無駄がないかどうか調査するもので、申立てをする直近3ヶ月間の収支を記載したものです。私が申立てしたときは、あらかじめ支給された用紙に記入しました。
内容については家賃、食費、光熱費、娯楽費、被服費、美容室の費用など生活にかかる一般的な費用や税金の支払いが中心ですが、領収書などの添付が必要なのは光熱費程度。その他の出費や収入については自己申告です。
「正確に申告しないとまずいんじゃないか?」
と考えて納税した額などを丁寧に書こうとしましたが、記入欄がいちじるしく狭くあまり細かく書くことはできません。記入方法を質問すると
「ざっくりでいいですよ」
との回答でした。これには、拍子抜けしましたね。
ただし、すべての口座の通帳を提出しなければならないので、どちらかといえば家計簿より通帳の記録が重視されるという感じです。私は家計収入に対して唯一美容室代だけはやや高めの料金でしたが、これについてはまったく何も言われません。裁判所からかなり厳しく追求されたのは宝くじの購入や株式の売買でした。
自己破産というと、どうしてもギャンブルという印象のようです。私の場合は借入のほとんどが銀行や信用金庫で事業性の融資。破産の理由も取引先の倒産によるものですが、それでももっとも追求された部分はギャンブルでした・・・。
宝くじを買うようになったのは返済が負担になったからで
「まがり間違って一攫千金で一括返済できないか?」
というもの。購入金額も月にして1000円程度です。株についてはNISA口座のミニ株で数万円程度の出資ですし、ときどき2〜3万程度儲けては食費に充てていました。
この2つに関しては金額も金額ですし、株は結果的に儲けが出ていたので最終的には問題になりませんでしたが、何となくピントがおかしいという印象を受けたのでした。