免責してから実際に困ったこと
2019年にやっと免責許可決定がなされました。債務整理を決めるだけでも相当迷いましたし、自己破産に踏み切るには本当に悩みました。しかし、今はよかったと思っています。
自己破産者はローンが組めない、職業が制限されるなどさまざまなリスクがともないます。そのため、踏み切れない人は多いかもしれません。仕事で制限されるのは、次のような職業です。
○弁護士
○司法書士
○税理士
○弁理士
○質屋、古物商など
ただし、「自己破産者」とは自己破産の申し立てをしてから裁判所の許可が下りるまでの間だけを指すもので、実際に免責許可決定が出れば自己破産者とはいいません。信用情報機関に金融事故(この場合は自己破産を申し立てした事実)が記録されるだけで、許可が下りれば普通の人になります。
厳密にいえば、信用情報機関から記録が消えるまで(私の場合は5年間という説明を受けています)ローンは組めませんしクレジットカードの新規契約もできません。しかし、職業の制限はないため、不便なのは一時的ということになります。
クレジットカードについては、自己破産の申し立て以前にバカらしくなってしまい、当時からデビットカードに切り替えてしまいました。VISAやJCBといった国際ブランドのついたデビットカードならクレジットカードと同じように使えます。
もちろん分割払いはほぼできませんが、口座から引き落とされるため返って楽になりました。ショッピング保険やキャッシュバックサービスを設けている銀行も多く、お得に使っています。信用情報機関から記録が消えても、二度とクレジットカードは持たないでしょう。
そんな私が不便に感じたことが2つだけあります。それは、引っ越しと光回線の契約でした。数年ぶりの引っ越しで驚いたのは、契約の条件として保証会社の審査と加入が加わったことです。以前のように、引っ越したい物件を自由に選ぶことができず、「保証会社ではなく連帯保証人をつける」タイプの物件からしか探せません。しかも、保証人タイプの物件が圧倒的に少なく、引っ越しには本当に苦労しました。保証人探しも以前より大変でした。
そして、意外な落とし穴だったのは光回線です。引っ越しを決めた時期がちょうど更新月だったことで、以前から使ってみたい光回線に変えようと解約。2万5000円ほど浮きました。ところが、引っ越し先で新規契約をしようと思っても、ほとんどがクレジットカードでの契約なのです。
公共料金や携帯料金の支払いではデビットカードで対応できるものはたくさんありますし、口座振替も問題はありません。なので同じように考えていました。ところが、カード番号を入力するとはじかれてしまいます。口座振替の選択肢はないというのも驚きです。ネットがないと仕事にならないため、もう愕然としました。
最終的に光回線はdocomo光でやっと契約できました。住んでいる地域で利用可能な回線であり、さらに口座振替に対応しているのがdocomo光しかなかったのです。でも、感謝しています。